2002年03月02日
トーノZEROアニメ感想カスミン total 2018 count

何かの一線を越えてしまった世界

Written By: トーノZERO連絡先

 今日のカスミンは、「モアイさん、来る」ということでした。

 まあ、長靴が来るとか、タイプライターが来るとか、そういうタイプの話だろうと思っていたら、それは超甘でした。

 モアイさんはヘナモンですが、人が見ていると動きません。喋ることもできません。しかも、おハニさんが霞家を宿舎にしたため、多数のモアイさんが家中にやって来ます。

 カスミンは、おハニさんにモアイさん達の面倒を見るように言われますが、どう見ても石の塊でしかなく、背中を流してどこか「かゆいところはありませんか?」と言っても返事はありません。まったく動かない石の塊の間を、お世話のために走り回るカスミンという光景は、ある種のシュールさを持った面白いものでした。ふと、妙なおかしさが、心の奥からわき上がってくる感じです。

 しかし、それで終わりではありません。霞家の皆さんは、モアイさん達と心が通い合い始めます。それができないカスミンは人間だからできないのだと思い込みますが、霧彦くんから、自分から分かろうとしないから分からないのだと諭されます。

 と言われてもまったく動かないモアイさんの気持ちなど、どうやって分かるというのでしょう。ですが、カスミンはなぜか分かってしまうのです。ああ、カスミンもあっちの世界の住人になってしまったのですね。

 と~のは、石とさえ心を通じ合わせることができる人間離れしたカスミンを応援しています。


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